サイリウム

サイリウムの種子とハスク(種皮)は長い間、ヨーロッパや米国で膨潤性緩下剤として用いられてきました。地中海原産のは南フランスやスペインで栽培され、種子の色が黒いためブラックサイリウムと呼ばれ、一方、地中海、北アフリカ、西アジア原産のものはインドやパキスタンで栽培され、ブロンドサイリウムと呼ばれます。

■利用法
  特定保健用食品には「おなかの調子をととのえる」食物繊維として、サイリウムを使用した即席麺、シ  リアル、粉末飲料などがあります。食物繊維食品やダイエット食品の素材にも利用されています。

シラカバ

シラカバは白く優雅な見た目から公園や街路樹に使われることが多いですが、木質が柔らかいため木材としての用途は割りばしのほかにはあまり知られていないと思います。その機能が日本で認知されるようになったのは、1997年にキシリトールが甘味料として厚生省(当時)に認可され、虫歯予防の効果が紹介されてからでしょうか。チューインガムでおなじみのキシリトールは、主にシラカバの樹液から作られているのです。 しかし、実は1000年も前からその効能は知られていて、健康を増進するために樹液を飲む習慣は、中国や韓国、ロシア、フィンランドなどに古くからありました。北海道でもアイヌの人たちは「タンイワッカ」と呼び、健康飲料としてそのまま飲んだり、あるいは発酵酒にして楽しんでいたそうです。また、ヨーロッパの国々では葉や芽、樹皮をせんじたものが薬として利用されていたそうです。

■スキンケア
 シラカバの葉や樹皮から抽出された精油、木部を乾留して採取する樺木タール(樺油)はそれぞれ皮  膚病や外傷、湿疹などに効く有効成分を持ち、化粧品などに使われています。
■その他
  樹液を採取できるのは、1年のうち1カ月間だけ。穴を開けるだけで、1本の木から1日5リットル程度が  採取できる。採取によって木が枯れること樹液を原料とする甘味料で、虫歯予防の効果がある。カロ  リーは砂糖の75%で、インシュリンに影響を与えないことから糖尿病の患者や点滴にも使われている
  もない。

ローズ

甘く魅力的な香りと美しさをもち「花の女王」と言われ私たちの生活でも身近な存在のローズは、世界中に2万種を超える品種があるといわれます。 古代ローマの人々にとっては「喜びの花」で宴会で卓上に飾るのはもちろん結婚式にはバラでティアラを作ったり、勝利者が行進する通りに花びらをまいたといわれています。また、かの有名なクレオパトラは永遠の美と若さを保つため、毎日バラの花びらを、浴槽いっぱいに浮かべて入浴したそうです。 ローズの香りを小道具に使っていた、歴史に残る美女たちの“美と若さ”のヒケツはバラだったのではないかと思います。

■ハーブティーに
 ホルモンのバランスを整えるとされ、老化や衰えはじめた肌、敏感肌、しみなどに効果があリます。
■お料理に
 最近の話題の、ローズを使って作るジャムは、ハーブティーに入れて一緒に飲むと、そのさわやかな香 りで心もリラックスできます。

オリーブ

オリーブの花言葉は「平和」で、聖書に「ノアの大洪水の最後の頃に、くちばしにオリーブの若葉をくわえた鳩がノアのところに戻って洪水の終わりを告げたと記録に残され、以来オリーブは鳩と共に・平和の象徴・とされ、国連旗のデザインにも描かれ、人々に広く親しまれています。 オリーブの樹は、地中海周辺の温暖な気候、太陽、乾燥気味な空気がオリーブには最適の土地で4000~6000年前頃からギリシャやローマで栽培されるようになり、やがてイタリア、北アフリカ、フランスへと栽培方法や、その利用法が広がっていきました。 古代エジプトでは、王の死後墓にオリーブの実が供えられたり、枝を装飾品として使用されました。ギリシャでは、古代オリンピックの優勝者にオリーブの苗が贈られたり、葉で編んだ冠は月桂樹(ローリエ)と共に、競技の勝者の頭に飾られました。 日本に初めてオリーブが伝わったのは安土桃山時代で、当時ポルトガル人が持ってきたものだったところから、ポルトガルの油(ホルト油)と呼ばれていたそうです。幕末や明治の初期に、オリーブの苗木が輸入されましたが、根付かず、明治41年にアメリカから輸入した苗木が、三重、鹿児島香川の三県に分けて植えられました。そのうち、香川県小豆島で見事に成長し、3年後にはオリーブの実が収穫されました。そのため小豆島は、日本オリーブ発祥の地で知られています。

■ハーブティーに
 オリーブの葉をハーブティーとして飲用できますが、青臭い葉っぱのような香りで、シングルでは、
 おいしいから掛離れています。
■お料理に
 イタリア料理や地中海料理には欠かせません。
 オリーブの実の塩漬けなど、料理の彩りや風味付けに欠かせません。

クミン

クミンの独得の芳香は、原産地エジプトはもとより、今日では、ヨーロッパ、北アフリカ、アジア、メキシコなど世界各地で、最も一般 的なスパイスの一つになっています。カレー粉には欠かすことのできない原料の一つであるばかりでなく、チリーパウダーやチャツネなどにも用いられています。 ナイル河の渓谷に生育していたクミンは、古代エジプト時代に、ミイラ化して保存するのに、当初はアニスとともに防腐剤として使用されていました。   クミンは、エジプトや西アジアでは古くから栽培されていたため、この地方の人々はクミンを料理に使用していました。アラビアンナイト物語の中に、クミンの強い香りで調理したシチューを出された若者が、その美味しさのあまり腹いっぱいに食べ、その後つい手を洗うのを忘れてしまったため、手足の親指を切り落とされるという逸話が物語られています。千夜一夜物語の第27夜、コック長の話の項です。

■お料理に
・カレー粉の原料として欠かせません。
・北アフリカの“クースクース”
・北欧の“クミン入りチーズ”
・ドイツの“キュンメル酒”
・メキシコ料理の“チリー・コーン・カーン

マジョラム

イギリスではこれは「マジェラム」または「マージェロム」として知られてきました。この言葉の由来は定かではありませんが、たぶん真珠という意味のギリシャ語「マルガロン」という言葉、マーガレットという女性名となっているこの言葉からきているのではないかといわれています。 白灰緑色で 薄い毛に覆われた 小さな葉と、甘い香りを持つ多年草。白い結び目のような、小さな花が咲きます。耐寒性がないので、寒冷地では一年草として育てることもあります。名前の由来は、ラテン語「マヨルmajor(大きい)」から来ています。

■お料理に
 挽肉料理に入れたり,肉の煮込みやローストに。
 香りが優しい分,長く火を通しますと独特の香りが消えてしまうので,さっと火を通す程度にします。
 長く煮込むときは,タイムと合わせて用いると、風味の相乗効果が期待出来ます。
・乾燥に向くハーブで,ドライにしたものをスープやソース,シチューの香り付けとして。 

グランベリー

ツツジ科スノキ属の北アメリカで生産されている小さな果樹。ツルコケモモの近縁種で日本名はオオミツルコケモモ。さくらんぼ大の小さくてかわいい真っ赤な実をつけます。名前の由来はクランベリーの花が鶴(クレイン)に似ていることからきています。酸味がありジャムやジュース、お菓子などによく使われています。クリスマスのときには七面鳥の丸焼きにクランベリーソースはつきもの。ちなみに、クランベリーにメープルシロップを加えて七面鳥に添えたのが、クランベリーソースの始まりと言われています。アメリカでは果物出荷量のトップ3に入るほどの人気ものです。

■ハーブティーに
材料 (カップ約1杯分)
100%クランベリージュース ・・・ 約100cc
レモンバーム(フレッシュ) ・・・2枝(生葉を10~15枚程度)
お湯 ・・・約100cc
■お料理に
ジャム、ジュース、いろいろなお菓子にも。

ルイボス

南アフリカのセダルバーグ山脈の高原に自生する低木の針葉樹の一種です。小さな黄色い花が咲きます。「ルイボス」という名は、お茶をつくるときの発酵過程で 葉や新芽にだんだんと現れてくる赤い色に由来します。小さな黄色い花が咲きます。ルイボスの効能は南アフリカのみならず、ドイツ・オランダ・イギリス・ アメリカ・日本などで研究され、その効能が検証されています。従来南アフリカの先住民の間では、「不老長寿のお茶」として今日まで愛飲されています。

■ハーブティーに
■体に
・化粧水に
・入浴剤として
・洗顔の際に(くすみに効果があります。)

マテ

南米各国では、葉の部分が薬草として、或いは爽快感を与えるハーブティーとして、伝統的に利用されて来ています。南米でイエルバ・マテ と言えば、日本の緑茶の如く、「ナショナルドリンク」とみなされ、人々にこよなく愛飲されていますが、ヨーロッパでは、「インディオの緑色の黄金」 と呼ばれ珍重されています。

■ハーブティーに
マテリーフの浸出茶が一般的な摂取法です。2グラムのキザミをカップに入れ150mlの熱湯を注ぎます。
■注意
カフェインが含有が高いので、妊娠中・授乳中の場合や、刺激物に敏感なかたは避けてください。

ハイビスカス

ハイビスカスはフヨウ属あおい科の一年草で、原産地は東インド、中国方面 とされています。ハイビスカスは品種が多く、沖縄の方言名で「アカバナー」と呼ばれるように、真っ赤な花ばかりではなく、淡色系の花を咲かせる種類もあります。

■ハーブティーに
(ブレンド)
・便秘にこうかがあります。
  ハイビスカス     小さじ1/2
  ローズヒップ        1/2
  ヤロウ           1/3
  ローズレッド        1/3
・二日酔いの朝に効果があります。
  ハイビスカス     小さじ1/2
  ローズ           1/3
  リンデンフラワー      1/2
  ローズマリー        

アロエベラ

ユリ科の植物で、たまねぎ・ニンニク・アスパラガスなどと同じ野菜の仲間です。 日本ではキダチアロエがポピュラーですが、欧米ではアロエといえばアロエベラのことを指します。ベラはラテン語で本物という意味です。 BC2000年のエジプトではアロエベラが健康維持に役立つと言われ、昔の書物にも残っています。 美容にも大変よく、クレオパトラが愛用していたのも、このアロエベラです。

■食べ方
アロエベラの葉肉部分をジュースやヨーグルト、ゼリーなどに入れて。
■体に
アロエベラの葉1枚をトゲをとり、よく水洗いしてから1~2㎝幅にきざむ、布袋にきざんだアロエを入れ、アロエが外に出ないようにしばって湯船にいれます。
浴槽に入りながら、アロエ汁を絞り出すように袋をもみほぐしてアロエ風呂を楽しんでみては。

カモミール

ヨーロッパにも日本の民間療法と同じ様なアロマ療法(香りを利用)とフィト療法(植物を利用)があります。カモミールは古代エジプト時代から薬用ハーブとして用いられていました。 カモミールは主に花を利用します。植物を使った治療法では最もよく使われるハーブのひとつです。 ヨーロッパではサプリメント、スキンケア用品、医薬品などに幅広く使われています。 カモミールは、ドイツでは『ママのハーブ』と呼ばれています。

■ハーブティーに
ミルクとカモミールのティーパックを鍋に入れて、温めます。
温まったら、ラム酒を少し加えてできあがり。お好みで蜂蜜を入れても。
眠れない夜に。

フェンネル

セリ科のフェンネルは地中海沿岸の原産とされますが世界各地で生育し、メディカルハーブとして、また料理の分野に不可欠な香草として古くから用いられています。「魚のハーブ」とも言われ魚料理とよく合います。「富める者は魚とフェンネルを食べ、貧しい者は食べるものがなくてもフェンネルだけは食べる」といわれるほど、ヨーロッパの家庭には浸透し、定着しているスパイスです。 古代エジプトでは、すでに栽培が行われていたといいます。ローマ人にはとりわけ珍重されていました。詩人のワーズワースによれば「古代ローマの剣闘士は、荒々しい喧嘩好きが集まっており、彼らはフェンネルの効果を期待して食事にそれを混ぜていた。そして勝者は、フェンネルの花冠をつけていた」と言います。

■ハーブティーに
分量は1人分ティースプーン山盛り1杯(1~2g)。ポットとカップはあらかじめ温めておくと良いでしょう。ハーブをポット(急須でも可)に入れ、沸騰させ、少し置いた熱湯を注ぎ、香りを逃がさない様に必ず、蓋をしましょう。平均3分程おいてからカップに注ぎます。花や葉の場合は短かめに。茎などの固い部位は5分程おいてから。
→母乳を増やす効果があります。消化不良や便秘に効果的。月経の正常化。解毒作用と利尿作用により痩身効果があり、ダイエットにおすすめです。
■お料理に
魚料理用のソース、クールブイヨン、塩漬け魚、生魚など。
アップルパイ、スープ、肉料理に用いられ、リキュール、ベルモットなどの香料に。
インドではカレー粉の主原料として使われています。

タンデリオン

ダンディライオンという名前は、16世紀頃ヨーロッパのある医師が歯のギザギザがライオンの歯を連想させることから名付けられたと言われています。中国では「蒲公英(ほこうえい)」と言い、薬草として利用されます。

■タンポポコーヒーに
タンポポコーヒーとして飲まれるのは、根の部分です。
軽くフライパンでローストし、熱湯を注いでください。
タンポポコーヒーの出来上がりです。
■ハーブティーに
ブレンドの際相性の良いハーブ→ペパーミント


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