フィーバーフュー

フィーバーフューはデイジーのような外観をもち、古代ギリシアの時代から偏頭痛や生理痛などの激しい痛みを和らげる目的で葉を煎じたり生の葉をかんで食べるなどの方法で用いられてきました。そのため「奇跡のアスピリン」とも呼ばれることとなり、さらに1980年代に入って英国を中心としてフィーバーフューの効果の科学的検証が進み、その結果英国の権威ある医学雑誌ランセットなどに発表されて大きな注目を集めました。

■お料理に
  フィーバーフューの葉は脂肪分解促進効果があり、料理に少し加えるとほろ苦い風味がする。

■美容
  フィーバーフューの葉はシミ、ソバカス用のローションとして。(17世紀はじめて商品化もされた)

■効能
  フィーバーフューの葉は偏頭痛緩和、安眠、関節炎の緩和に有効。
  浸出液は抜歯後の口の中の洗浄や下剤に使われる。
  以前は発熱、めまい、うつの際にも使われた。
  フィーバーフューの葉と花の浸出液には食欲増進効果、筋肉の痙攣を和らげたり、鎮静作用もある。

サフラン

アヤメ科のサフランは欧米で古くから香味料として、またメディカルハーブとして用いられ、紀元前1700年にクレタ島のクノッリス宮殿に残されたフレスコ壁画にはサフランを摘み取る人の絵が残されています。現在ではスペイン、イタリアなどで栽培され、パエリヤやブイヤベースに不可欠のスパイスハーブとして知られますが、中東諸国ではハーブティーとして服用されます。乾燥したサフラン1kgを得るには柱頭50万本(花にして16万本)が必要で、収穫後その日のうちに柱頭を摘み取り陰干しにして乾燥させます。

■お料理に
  調味料や色づけとして、ブイヤベースやパエリアに利用されます。
■その他
  サフランの浸出液で布をサフラン色(明るい黄色)に染める事ができます。

ゼラニウム

「ゼラニウム」という呼び名は、以前、この花がゲンノショウコ属(Geranium)に分類されていたことの名残です。後にペラルゴニウム属に再分類されましたが、過去の属の名前がそのまま残りました。

■ハーブティーに
  ローズゼラニウムティー→ローズゼラニウムは、バラの香りがして、やさしい気持ちになれます。ま    た、ストレートティーに1枚浮かべても楽しいです。
  ふたつきマグカップに葉を5枚ほど入れて、お湯を注いで、2、3分ふたをします

■スキンケア
  注意事項としては、強力なのでアトピーの方や敏感肌に方は
  注意して量を抑え目にするか、他のものを使うほうがいいと思います。

チェストベリー

全長6m程度の高さになる落葉樹です。葉は掌状複葉で、細い線形です。花は穂状の円錐で青からピンク色をしています。チェストベリーはその赤黄色の果実部分で、南ヨーロッパから中央アジアでは広く女性特有の症状に用いられているハーブです。

■ハーブティーに
 そのままハーブティーでいただくほか、ブレンドティーとしても。
■その他
 サプリメント、チンキ剤でも取ることができます。

レモンバーベナ

さわやかなレモンの香りを放ち、ハーブティーの女王の名にふさわしい多くの人に好まれるハーブですが、華やかな神話や伝説のたぐいがほとんどないのが、とても不思議なくらいです。南米原産で、チリ、ペルー、アルゼンチンなど、アンデス山脈の土着の植物で、現地でもスパイスや香油として、よく使われています。そして、1784年にスペイン人によって、ヨーロッパに持ち込まれました。 ヨーロッパでは、もともとディナーのときのフィンガーボールの水(指先をすすぐ水)に、レモンの香りをつけるために利用されていました。レモンバーベナは、フランス語で「ヴェルベーヌ」と呼ばれ、フランス人が好んで飲むハーブティーとして有名です。

■ハーブティーに
ミント類と相性がよく、ホットでもアイスでもおいしく飲める
ブレンドティーとして親しまれています。
■お料理に
ケーキや飲み物に香りを付けたりします。
■体に
浴湯料、香粧料にも利用できます。

ジャスミン

ジャスミンは耐寒性の常緑ツル性の植物で、原産地は北インドや中国。香水や石けんなどの香料やお茶に混ぜるなどして使われます。ジャスミンの精油は、東洋では何世紀にも渡って医薬品や香料として認められ、ジャスミンの花は日暮れのころから濃厚に甘く香ることから、インドでは「夜の女王」と呼ばれたといいます。蒸し暑い夜の空気に触れると開花するそうです。最も強い香りを放つ夜明け前に花を摘み香りを楽しめます。

■お茶で
ティーポットにティースプーン2杯のドライハーブを入れ、熱湯を注いで3分ほど蒸らします。

エッセンシャルオイルに
気分をリラックスさせてくれます。
また、不安感を和らげる作用もあり、気分を明るくさせるだけでなく気持ちを高ぶらせてくれます。
■体に
ジャスミンのハーバルバスは、高貴な湯浴として、肌を鎮静させ強壮するのに、とても効果があるとされています。

フェネグリーク

フェネグリークは地中海沿岸地域で栽培されています。西アジアが原産地で、きたヨーロッパでは肥料として草に混ぜる目的でつくられてきました。」

■ハーブティーに
ローストした種をお茶にして飲用もできます。身体から甘い香りがするようになるとされています。
■体に
お茶を煮出してコットンなどにしみ込ませてパックにすれば、ニキビに効果があるなど、肌の状態を改善する効果があります。
■お料理に
スプラウとはサラダとして。
カレー料理他、チャツネや薬味・パン・揚げ物げ物・煮として。


セージ

学名はラテン語で「サルビア・オフィキネリス」、「長生きのハーブ」として知られています。イギリスでは、長寿を願うなら5月にセージを食べなさいという諺が古くより伝えられています。 17世紀の中国でも、とても貴重なものと重宝され、セージの葉1枚を大箱3箱のお茶と交換したという話もある程です。

■お料理に
豚肉や、脂っこい肉料理や、臭みのあるレバーなどの臭い消しとしても利用されています。
■ハーブティーに
その場合、フレッシュのほうが飲みやすい。
■体に
ハーブティーの二倍の濃度でうがい薬にもなる。

カモミール

ヨーロッパにも日本の民間療法と同じ様なアロマ療法(香りを利用)とフィト療法(植物を利用)があります。カモミールは古代エジプト時代から薬用ハーブとして用いられていました。 カモミールは主に花を利用します。植物を使った治療法では最もよく使われるハーブのひとつです。 ヨーロッパではサプリメント、スキンケア用品、医薬品などに幅広く使われています。 カモミールは、ドイツでは『ママのハーブ』と呼ばれています。

■ハーブティーに
ミルクとカモミールのティーパックを鍋に入れて、温めます。
温まったら、ラム酒を少し加えてできあがり。お好みで蜂蜜を入れても。
眠れない夜に。

ラズベリーリーフ

ラズベリーリーフはヨーロッパのキイチゴの葉のことです。ヨモギのような爽やかな香りで、癖がなく飲みやすい、すっきりとした味わいのお茶です。「マタニティハーブ」「ウーマンズハーブ」とも呼ばれ、強力な薬ほどの即効性はありませんが、長期間摂取する場合でも副作用もなく、妊娠中、授乳中の女性だけでなく、全ての女性の身体の変化をサポートしてくれるハーブとして親しまれています。

■ハーブティーに
オススメブレンド (分量はカップ1を目安にしています。)
☆フルーティーな口当たりです
ラズベリーリーフ:tsp1/2 ハイビスカス:1個 レモングラス:tsp1/3 ローズヒップ:tsp1/2
☆妊婦さんにお勧め
  ラズベリーリーフ:tsp1 ネトル:tsp1/2
■お料理に
  甘酸っぱい果実はジャムやお菓子、ワイン、ビネガーなどに利用されます。

ヤロウ

ヤロウは、ギザギザと切れ込みの人った葉が特徴で、片から「兵士の傷薬」と呼ばれ、生の葉は傷の治療薬として知られています。 学名のアキレアは、古代ギリシャの英雄アキレスが、トロイの戦いで負傷した兵士たちの手当てに、この葉を用いたことが由来になっているとか。 スエーデンでは「フィールドホップ」と呼ばれビールの醸造に古くから使用されてきた歴史があります。

■ハーブティーに
体が冷えるとき
汗をかきたいとき
ヤロウの入れ方 →ティスプーン1杯に,熱湯を注ぎ,3分待ちましょう.
■ヤロウ特記事項
多量に使用すると頭痛やめまいを起こすことがるので、一回の使用量を少なくしてください。
妊娠中は使用を避けてください。
また、キク科アレルギーの人は摂取を避けてください。


セントジョーンズワート

セントジョーンズワートの名はキリスト教の民話から来ています。この花から出る赤い色は、洗礼者ヨハネ(John the Baptist)が斬首されたときに流れ出た血の象徴といわれています。洗礼者ヨハネの誕生日とされる6月24日頃に、北半球ではセントジョーンズワートの黄色い花が咲きます。 日本名が西洋オトギリソウといい、ドイツで盛んに研究され、アメリカで旋風を起こしたハーブで、セントジョーンズワートは欧米では「ストレスに効果のあるハーブ」として有名で、ドイツを中心に実際に抗鬱薬としても使われています。

シナモン

シナモンは、またの名を「桂皮」と言います。桂皮は昔から東洋医学では大活躍してきました。 紀元前4000年頃からエジプトでミイラの防腐剤として使われ出し、 また、儀礼にも頻繁に使われていたようです。日本には8世紀前半に伝来しています。

■お料理に
シナモン…2~3g
米…50~100g
黒砂糖…スプーン1杯(お好みで適量)
【作り方】
まずシナモンをよく煮てください。上澄みを取ったら煮汁は残してください。次に土鍋(薬膳ではふつう鉄鍋は使いません)に米を入れ適量の水と先ほどのシナモンの煮汁、黒砂糖を入れてを入れ煮てください。お湯が沸騰したら、弱火にしてください。お米の形がくずれてきたらできあがり。
【食べ方】
1日2回、3~4日間続けてお召上がりください。
【効能】
冷えからくる腹痛、食欲不振に効果があります。中国では生理痛がひどいときにも食べられています。

レモングラス

「トムヤムクン」などエスニック料理にも使われる細長いイネ科の植物です。 青々とした葉に、レモンを加えたような香りですが、エキゾチックな甘美な 香りもします。インドでは古くから感染症や熱病、虫避けに使われて来ました。

葉や茎はフレッシュでもドライでも使います。スッキリさわやかハーブティーに料理ならトムヤンクンなどタイ料理の香り付けに使います。ニンニクやトウガラシとも合うので魚介類や肉の料理にも使われます。ドライは香りが落ちるので出来ればフレッシュを使いたいです。
防虫、脱臭効果があるので、乾燥させてタンスやクローゼットに入れてもいいでしょう。

バジル

バジルは、古代ギリシャの”王家の薬草”として浴湯・薬に利用されるなど、古くからその効能が知られています。 日本には、意外にも古くからあり、江戸時代に中国から到来していました。バジルの種子に水を含ませるとゼリー状になり、これで目に入ったゴミを洗ってとれるので“メボウキ”と呼ばれていました。

■バジルティー
・ティーポットにティースプーン1杯のドライバジル、あるいは生葉の場合は5~6枚を入れて、熱湯を注いで3~4分ほど蒸らす。シングル(単味)で飲む時は、紅茶に入れたり、ハチミツで甘みをつければ飲みやすいと思います。
他に、カモミールやミント系のハーブとブレンドしてもよいでしょう。


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